激しい平手撃ち。

今日は久しぶりの良い天気で朝から光が輝いています。

最近、朝一番から救急対応に追われていましたが、
「今日は大丈夫そうね…」と一安心？

すると、さりげなく私に…みんなが「ニッ」と笑い「お願い～」と手渡されました。
快く引き受け向かった場所は…

高齢者になると、本来の気性とは違う面が現れたりします。
皮膚や骨が異常にもろく直ぐに「剥離」したり「骨折」したり…
しかし真逆の方もいます。

俊敏に出てくるその手は爪を立て職員の皮膚をひっかき…「みみずばれ」
油断するとその足は…お腹をけられたり顔面直撃もありえます。
ともすれば噛みつかれますし、唾が顔に命中します。

今日お願いされたのは正にそんな方の採血です。
時に穏やかな事もあるので期待し「○○さん…採血ですよ…血をちょっとくださいな…」と
ニッコリ笑顔で挑戦です。

すると、急に雲行きが怪しくなり「なんね！なんばすっと！嫌ばい！」と…
なだめすかし、駆血帯を腕にまくと…
「なんばすっと！痛か！」と私の額にげんこつが命中。

そんなことでへこたれる私じゃない！
と、更になだめながら針を刺した瞬間…
私の右の頬に平手撃ちが命中しました。
思わず私の身体は揺れましたが、やっと血管に入った針先はぶれません
これぞ「プロ根性」と我ながら感心しましたが、暴言が続く…腕が動く…

力強い平手打ち…頬が痛い…眼鏡に当たった為、眉間が痛い…
長い間この仕事をしてますが、こんな激しい平手撃ちは初めてです。
思わず「ムッ！」と来たその瞬間

何と、「感謝と喜びを今主の御前に捧げよう…」と
風のひびき第２集１番の「風のひびき」の賛美が私の中を、
このフレーズだけが何度も駆け巡りました。

そうそう…「感謝　感謝…」と心を定め、無事に採血を終え
「○○さん　ありがとう」とニッコリ笑顔で言うと

「うん」と返事がありました。