母のスカーフ…
母は器用な人でした。
藤色のお気に入りの着物を解き、スカーフを作りました。
リバーシブルで、とっても品があって、私も好きです。
父と母が奇跡的に病院を退院し、私と一緒に暮らし始めました。
マシュリーは、きつくて動けない父と母の為に、いつ消えるか解らない命ではなく、産まれる命への希望を持って欲しいと、我が家で産まれたワンコです。
マシュリーは一番小さくて、何ともひ弱で、何時もオッパイ競争に負けて、ぽつんとしてました。
何と、母がベッドから起き出して来て、マシュリーのお世話をし始めました。
母は、退院しても酸素が必要な為に、在宅酸素を余儀なくされ、時にハアハアと苦しそうな息遣いをしていました。
そんな母が、マシュリーが死んでしまわないかと心配し始めたのです。
お腹が空いた時は、オッパイを口に含ませ、排便があったら、すかさず取り除き、元気な兄弟の下敷きにならないように、見守っていました。
そんな中で、マシュリーはすくすくと育ちました。
マシュリーはおじいちゃんとおばあちゃんが大好き…
何時も側に居ました。
大きくなっても、私達が食事の時は、私の側ではなく、父と母の足元に居ました。
何故?
父と母の足元にいれば…
聖書の中に、テーブルの下に落ちてくるパンくずを食べる子犬の事が書いています。(マタイ15章27節)
そう…
マシュリーも二人が食べこぼす食べ物を食べるため…(?)
二人は本当に食べこぼしてたのかしら?
時にわざとじゃないかしら?と思う場面もあり…
私はすかさず「おじいちゃん‼️」…「おばあちゃん‼️やめて‼️」と叱ったものでした。
当時私は人間の食材は与えない考えでしたから…
そんな母は、
平成23年2月26日82歳で…
父は平成23年11月24日88歳で…
天に帰りました。
きっと…
寂しいのは私よりも、マシュリーかも知れませんね。
恋しそうに、寂しそうにしているマシュリーです。
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