餅つき大会は…No3

さあさあ…あん餅を作りましょう…
あんこも、厨房職員の手作りです。
そして、取りやすいように一つ一つちゃんと丸めています。

まずは「お毒見」をしなきゃね…と、各自自分が丸めた「あんこもち」をほおばります。
みんなが「美味しかね～」と笑顔で食べる時、私の顔に緊張が走ります。

あっちを見ると…
エッ…あの人食べれるの？普段「刻み食でしょ…」
エッ…あの人大丈夫なの？普段汁物は「とろみ食よ…」
オオオ…この人大丈夫なの？よく食事時「むせてるでしょ？」
ｱｯ…その人「糖尿病だよ…一個だけだよ…」

と言いながら…

私もパクリ…
「ン～美味しい　あんこもとってもよくできてる…ﾜｵ美味しいね…」

みんなで顔を合わせて「美味しいね～餅つき最高～」
そして「今年も食べれると思わなかった…うれしか…」と涙ぐむ人も…

私の横にちゃっかり連れてこられた方は、最近入所したばかりの落ち着かない人…
認知症が強い方です。
ワーカーが「よろしく～」って置いていっちゃいましたよ。
でも私の顔を見ては「ここは楽しかね…良か時に来たばい…」とニコニコ
あれあれ…「帰宅願望バリバリで、家に帰らんば…家に帰らんば…」と
いつもそわそわしてる人ですよ。

でも、最後まで私の側にくっついていました。
そして、上手に美味しそうにお餅を食べました。

餅つき大会…不思議な力を発揮してます。

そう…私は必死で祈ってますもの…
「父なる神様…」とね。

つづく…